◎6月議会
〇初日(6月12日)議案審議
・街化調整区域に大型物流倉庫
物流倉庫設置にともなう条例に反対
…居住環境の保全・住民意見の反映不十分
招提東町・招提中町に予定がされている大型の物流倉庫の建設は、国の規制緩和制度を活用し、市街化調整区域に設置が予定されています。
都市計画審議会での地区計画決定をうけて「東部大阪都市計画招提東町地区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例」が提案され、松岡議員が質疑を行いました。
松岡議員:市街化調整区域である招提東町地区の大型物流倉庫建設について、地区計画ガイドラインが求める「農地や居住環境との調和」や「公共的課題の解決に資するまちづくり」の要件を満たしているのか。
都市計画部長:本条例は地区計画を前提に建築物の制限を定めるものであり、地区計画ガイドラインの基本的な考え方を規定するものではない。
松岡議員:条例では、地区計画ガイドラインとの整合性については、確認されるものではないとのことだ。住民からは建物の高さや壁面後退について懸念や改善要望が出されていたが、計画には反映されなかった。市街化調整区域での開発だからこそ、居住環境の保全や住民意見の反映を重視すべきだ。地区計画ガイドラインには、効果として雇用機会の確保が必要となっている。地元雇用を確認する仕組みや改善を求める仕組みがあるのか。
都市計画部長:本条例にそのような規定はなく、市が雇用状況をチェックしたり改善指導したりすることはできない。
松岡議員:計画地には高さ約29メートルの大型物流倉庫が建設される予定だが、雇用創出など公共的効果の担保はない。また、240筆の署名や意見書による修正要望も反映されていない。市街化調整区域での開発は例外的なものであり、住民の声をより丁寧に反映すべきだ。
・議員団を代表し、松岡議員が反対討論
反対する理由は以下の通り
第一、住環境や農地との調和が十分図られていない。計画地周辺には住宅地や学校、高齢者施設、農地があるが、条例には周辺環境に配慮した独自の規制がない。
市街化調整区域でありながら約29メートルの高さの物流倉庫が可能となることや、住民から求められた壁面後退の改善が反映されていない。
第二、公共的課題の解決が担保されていない。市は災害時の物資提供や地元雇用促進を挙げているが、いずれも実施が保証されていない。市街化調整区域での開発を認める以上、公共的な役割を制度として確保すべき。
第三、農地保全との関係や将来の土地利用の考え方が不明確。農地保全を掲げながら農地を工業系土地利用へ転換することについて、保全への明確な考え方が示されないことを問題視する。
また、周辺住民から交通量増加や景観、生活環境への影響を心配する声が寄せられている。市街化調整区域での開発は例外的に認められるものであり、住環境との調和や公共性の確保が不十分。
・8月から介護保険施設を利用する低所得者に負担増
…介護保険会計補正
国の制度見直しに伴い、8月1日から高齢者が介護保険施設などを利用する際の食費・居住費の負担限度額を引き上げるシステム改修予算が計上されました。
広瀬議員:見直しの具体的な内容や、対象となる利用者はどのくらいになるのか。なぜ負担増なのか。
健康福祉部長:食費では、食事の平均的な額を基にした「基準費用額」が日額1,445円から1,545円へ、最大100円増となる。居住費についても、最も負担能力が高い区分の利用者を対象に、多くの居室タイプで日額100円の引き上げが行われる。最も影響を受ける負担段階の利用者は1,286人で、負担限度額認定者全体の約57.6%を占める。食材費の高騰や在宅生活者との公平性を踏まえた見直しだ。
広瀬議員:月約10万円程度の年金収入で月額4800円の負担増となる。物価高騰を理由としているが、消費減税も給付金も実施されていないのに低所得者に負担増はおかしい。在宅との公平性を言うなら、希望しても入所できない不公平こそ改善を。
・経営改善に努力を…市立ひらかた病院運営審議会
6月10日、市立ひらかた病院運営審議会(つつみ議員)が開催され、昨年度の経営状況と今年度の計画などについて報告されました。
この間、ひらかた病院については、厳しい経営状況が続いています。つつみ議員は、令和7年度決算も、赤字が予想されているが概算でどのくらいか。また、経営改善に向けての取り組みを問いました。病院事務局からは14億程度の赤字が予想されているが、閉鎖されている小児病棟の復棟や国の診療報酬の改定もあり、経営改善に取り組んでいくという答弁がありました。
中東情勢の悪化によるナフサ不足による備品についても単価が引きあがらないなど今後の影響が心配されます。
〇一般質問
●つつみ幸子議員
・3度の問責決議を重く受け止めよ
…市長のタウンミーティング問題
市長のタウンミーティングについて、この間の公開質問状の回答では、市長は「政務」と「公務」との区別があいまいであったことについては認めましたが、政務としてタウンミーティングを行うにあたって自治会やコミュニティ協議会に働きかけること自体が問題だとは認めていません。
つつみ議員:市長は、政治活動と公務の境界をどう考え、今回の問題を市民に対してどう説明されるのか。
市長:自治会など地域との関わりについては、政治的中立性が求められることから、政務活動における関わり方には、より慎重であるべきであったと受け止めている。タウンミーティングに関する自分自身の行動基準を設け、「政務」と「公務」を明確に区別し運用していく考えだ。
つつみ議員:政務と公務の区別については、政治家ならできて当たり前だ。基準を作ることが市民への説明を果たしたことにはならない。今後、市長は、公務でのタウンミーティングなどを開催するのか。
市長:タウンミーティングなどを公務で実施する場合には、その目的や手法など、他市での実施状況なども参考にしながら検討する必要があると考えている。
つつみ議員:後ろ向きの答弁だ。本来、市長は公務で市民へ説明をおこない、市民の声を聞く必要がある。今回の件で、議会との信頼を損ね、市政を停滞させた自覚があるのか。どう責任をとるのか。
市長:信頼を損ねたことについて反省している。
自らの責任については、自分自身の立場を意識した行動をとることは当然であり、適切に判断していく。
つつみ議員:3回目の問責決議も重く受け止め、政治家個人としてではなく、市長として様々な市民の声を聞き、受け止める姿勢をとるべきだ。
・市民負担を増やす有料化すすめるな…都市公園駐車場
今年10月から実施される「香里ケ丘中央公園駐車場」と「東部公園駐車場」の有料化について、撤回を求めました。
つつみ議員:都市公園は都市公園法にもとづく「みんなのための公共空間」であり基本は無料で開放し、誰でも気軽に使えることが目的だ。事業者公募の際、設置許可使用料は年間6,535,560円で落札したということだ。1か月に直すと、約55万円です。枚方市が月55万円の収入を得るために、駐車場を有料化し、どれだけの市民が負担をしいられ、スポーツなどの回数を減らしたり参加できないことになるのか。せめて、他のスポーツ施設のように利用者への減免制度を設けるなどの配慮をすべきではないか。
市長:行政改革の一貫で進めている。
つつみ議員:今回有料化するという方針も、実際の料金についても、直接、利用者には全く説明はなく、事業者が現地に張り紙のみで市民の声を無視したやり方だ。市駅前再整備の見直しは行わず、市民に寄り添っていない施策をすすめている。駐車場の有料化など、市民負担を増やす施策については、行うべきではない。
・枚方市駅周辺再整備について
D街区の旧北河内府民センター跡地ついて、「まちづくりの検討を進めるため処分を保留いただきたい」と回答。さらに「旧府民センターの暫定活用を含めて、検討を進めていきたい。」と回答。つつみ議員は、管理費用などが発生する場合はきっぱり断り、旧市民会館跡地を活用し、土地区画整理事業によらない単独事業として市役所を建て替える手法こそ、最も迅速かつ合理的と主張。
〇樹木の維持管理について
市内の樹木管理計画と香里ケ丘のさくら通りの桜の木の維持管理について要望。
●松岡ちひろ議員
・複数も移動手段の確保を…公共交通
松岡議員:京阪バス鰍ゥら路線廃止の公表を受け、アンケートを持ち地域を歩いている。廃止が決まったバス停近くに住む方から早速、車の免許も持ってなく不便になるとご意見を頂いた。「その場所に住むことを選んだ私が悪い」こうしたご自身を攻める声も聞かれたが、何故行政が交通確保をしなければならないのか聞く。
土木部長:総合交通計画に基づき実施してる。
松岡議員:その根拠は「交通政策基本法」であり、地方公共団体は「地域の実情に合わせて政策を考えて、実施する責任」があると定めている。法が求めた行政の役割だと確認しておく。
公共交通の効果測定の実施について聞く。現在約130件のアンケート集計結果では、外出の目的別のバス利用としては、楠葉モール・最寄り駅は約50%、総合病院・市役所・友人に会うが約40%、外食約30%であった。バス交通が市内経済に大きくかかわっていることが分かった。
国交省のHPでも地域公共交通は多面的効果が期待できることをクロスセクター効果として示している。確保策検討にこの算出は求められているのではないか。
土木部長:市が主体で代替交通を運行した後、見直しの必要性が生じた場合などにおいて、算出することも検討していく。
松岡議員:他の施策の公的負担を軽減している効果の算出手法と言われており、算出し交通不便地域の交通確保策の検討をするべきだ。
実際に歩いてみて、広範な地域で生活不便の声を聞いた。アンケートでは、ミニバスの不便さ、運賃助成、乗り継ぎ運賃等々多様なご意見があった。他市では、路線バスの他に乗り合いタクシー等の複数の交通手段や運賃助成を実施している。 枚方でも、同様の環境を持てる仕組みこそ作る必要があるのではないか。市長に答弁を求める。
市長:地域公共交通の維持・確保は、状況に応じて最適な施策を講じる必要があり、鉄道・バス・タクシー・福祉移動サービスの中から移動手段を選択できる交通環境の確保や外出支援等市民の多様なニーズに応える包括的な支援体制の構築は重要と考えている。
松岡議員:先日地域の方々と寝屋川市の取組を学びに行ったが、寝屋川市では不便地域3路線のコミュニティバス、3つの地域で乗り合いタクシー、さらに交通系ICカードの購入補助と複数の移動手段を確保している。本日はあまり個別要望に触れなかったが、特に牧野北団地では団地内にバス停がほしいと以前から要望を頂いてきた。バス停の新たな設置の検討も求めておく。
・既存施設活用はもう限界…待機時対策
待機児童対策が「入所できればよい」という発想になっていないかという視点で質問を行いました。
枚方市では、少子化を理由に、待機児童対策は既存施設を活用し主に、1・2歳児のみを対象とした小規模保育施設の整備を進めています。
しかし、卒園後の3歳児の受け皿に不足が生じ、希望する保育所に入れないケースが出ています。
松岡議員は実際に、小規模保育施設卒園後、保育所への入所がかなわず幼稚園を選択したものの、環境の違いに戸惑い、毎日泣き続けたという事例を紹介し、「保育を希望する子どもには、保育を保障することが当然必要だ」と求めました。
また、公立小規模保育施設の中には、離乳食完了期でなければ給食を提供できず、ミルクの提供もできない施設があることが明らかになりました。
市は設備上の制約によるものと説明しましたが、松岡議員は、日々成長する子どもの状況に合わせて保育環境を整えることこそ行政の役割ではないかと指摘しました。
松岡議員は、既存の施設の活用で待機児対策を講じるとの考えを依然として示す枚方市に対して、既存の施設の活用だけでは、限界ではないのかと指摘をし、保育は、子どもの成長を支える大切な基盤あり、継続性がない保育ではなく、0歳から5歳まで安心して通い続けられる保育環境の整備をと求めました。
・その他
〇約10年間も計画数を確保できていないままの特別養護老人ホームの整備を求めた質疑。
〇くずは北デイサービスセンターの行政の役割は終了として、廃止の検討を行う問題についての質疑。
●みわ智之議員
(@物価高騰・中東情勢を踏まえた対応策、A奨学金制度、B平和施策)について質問しました。(6月22日)
・物価高騰・中東情勢により業者への支援急務
ホルムズ封鎖で5割超に影響、すでに3割の業者が利益減少
中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇、ナフサなどの不足による供給不安が重なり、事業者の経営は、厳しさを増しています。アメリカとイランの戦闘終結合意が行われましたが、今後の行方は、極めて不透明。こうした中、市内事業者の現状を伝え、対策を求めました。
みわ議員:物価高騰や中東情勢の影響を受ける市内事業者の経営実態を、どのように把握しているのか伺う。
観光にぎわい部長:連携協定を締結している関係機関と意見交換を通じて把握に努めている。加えて市内事業者には、経済動向調査を年2回実施。今後、中東情勢の影響について把握予定。影響は、業種によって程度は異なるものであり丁寧に見極めていく。
みわ議員:現在、重点地方交付金(昨年12月)を活用して、水道料金基本料等の8カ月減免を行っているが、事業者にどれぐらいの支援になっているのか。
総合政策部長:概算になるが、軽減に係る経費約12億7千万の内、約1億7千万円が事業者向け支援と見込んでいる。
みわ議員:今後、令和8年の国の予算で、重点支援地方交付金が措置され、枚方市には、約1億3千万円の交付。どういう支援策にとりくむ考えがあるのか。
総合政策部長:市民や事業者に対し、可能な限り早期に必要な支援を行うため、交付金を活用し、一定の市負担を考慮しつつ検討を進めている。
みわ議員:市独自の予算も充て、必要な支援が、直接、事業者に届くようにしていただきたい。
先日、大阪商工団体連合会が行っている「実態調査」も参考に、市内の自営業者42人の現状を聞いた。「ホルムズ海峡封鎖による影響」について「ある」と答えた方が53%、「今後ありそう」は31%であり、内容を聞くと、約6割の方が「仕入れ・資材の高騰」と。約3割の自営業者は、すでに「利益が減少」と答えている。市内で30年間、建設業(外構工事)をしている方は、資材が届かず施工が完了しない事態になっており、完了しなければ収入にならないとも。
いまこそ、事業者への支援が必要だと考えるが、市長の見解を伺いたい。
伏見市長:事業者の声も届いている所。先程、アンケートなど調査結果をお知らせしていただいた。地域経済の状況をしっかり見極め対策を検討していきたい。
みわ議員:今すぐ対策を立てていただきたい。事業者は、自らの努力ではどうにもならない国際情勢の影響を受けながら、地域経済を支えている。高槻市は、すでに5月議会で、地域福祉団体や、医療関係、配食サービス業などに給付金を支給することを決めた。必要な支援が、直接、事業者に届くよう、積極的な支援を求める。
・市独自の奨学金制度の拡充を
●枚方市奨学金…高校生対象の市独自の給付型奨学金。課税標準額の低い世帯から予算1,500万円の範囲内で認定され、公立が月額4,500円、私立が月額6,500円支給されます。みわ議員は、制度の重要性を確認し、新規申請の2割程度が不認定になっていること。また、42年前に決定した支給額の拡充を求めました。
●枚方市若年者奨学金返済支援制度…この間の努力で、昨年度から創設された奨学金返済支援制度。令和7年は83件の利用者。令和8年度は、10月から申請の受付がはじまります。みわ議員は、一般質問で、現在の申請状況とその割合、制度の大切さを確認し拡充を要望しました。
・平和教育の充実、憲法の理念学機会の拡充を
5月に『虎に翼』の脚本家・吉田さんを招いて、枚方市主催で行われた「憲法のつどい」に触れながら、みわ議員は平和施策について質問しました。
市長は「小学生の憲法前文の朗読に感動した。平和や人権を学ぶ大切な機会になった。非核平和都市を宣言した本市として、こうした啓発事業を継続」していくと答弁。憲法の理念を学ぶ機会の拡充を要望しました。
●広瀬ひとみ議員
・子どもの命と育ちをささえる市政を…いじめ問題について
広瀬議員:いじめ認知件数の推移と、重大事態の発生状況は。
学校教育部長:令和3年度1,615件、4年度3,215件、5年度4,361件、6年度4,005件、7年度3,880件です。令和6年度には約10件を重大事態として認定した。
体制を強化しても課題は残っているのでは?
広瀬議員:重大事態を繰り返さない取組が必要だ。市長部局と教育委員会にいじめ対策チームが設置され、体制が強化されてきたが、初動の遅れや記録漏れ、保護者との連携不足などが繰り返されているのではないかか。
学校教育部長 重大事態を分析すると、「教職員のいじめへの理解」や「児童生徒へのアセスメント不足」に課題があると認識している。
苦しむ親子にどう向き合うのか
広瀬議員:「学校が公平に対応してくれない」「どこを頼ればよいのか分からない」と苦しむ保護者の声が寄せられている。こうした声に、教育長はどう向き合うのか。
教育長:不安や不信の声を真摯に受け止め、相談・指導体制を着実に運用し、いじめ問題の解決に全力で取り組む。
広瀬議員は…いじめは人権侵害であり暴力であると述べ、事実確認を待つだけで対応を遅らせることなく、「子どもの命最優先」で初動対応を徹底することを求めました。また、保護者との連携を強め、いじめを受けた子どもの安全確保と、いじめた子どもの立ち直り支援にも取り組むよう要望しました。
・アレルギーや不登校などで
小学校給食を食べられない子への支援、ようやく検討へ
広瀬議員:アレルギーや不登校などで学校給食を食べていない子どもへの支援について、繰り返し求めてきたが、国・府の交付金を活用して実施できるのではないか。
総合教育部長:文部科学省の要綱では、非喫食者への給付事業も交付対象とされており、大阪府の要綱にも位置付けられている。市としても、非喫食者への支援策について検討を進めている。
広瀬議員:小学校給食の無償化が始まったが、給食を利用できない子どもたちへの支援も必要だ。4月に遡って実施することや、高槻市のように1食当たりの支援となるよう求める。
遅れる中学校給食調理場整備
広瀬議員:中学校給食の全員喫食化に向けた調理場整備はどうなっているのか。また、無償化はどのように検討しているのか。
総合教育部長:今年1月の入札で事業者の参加表明がなく、現在、事業の進め方やスケジュールを再検討している。無償化については、全員給食実施時点での食材費の動向や財政状況を踏まえて判断する。
義務教育の無償化へ
広瀬議員:交野市、寝屋川市、高槻市では中学校給食の無償化がすでに実施されている。全員喫食化と無償化はセットで進めなければ保護者に負担を求めることになる。無償化とセットで実施すべきだ。
給食費も含め、全国では、制服代や修学旅行費への支援をすすめている、「制服リサイクル」も含め、中学生世帯の負担軽減策を進めるべきだ。