枚方の中学校弾力運用を考える
2月15日に文教委員協議会が開かれ、昨年度から実施されている「中学校の通学区域弾力運用」の現時点での状況が報告されました。
これによると、05年度入学生徒3682名のうち、校区外に入学希望者は194名。04年度が162名でしたから、昨年に比べて希望者が増えました。
市内19校をみると、校区外に希望する生徒が44名もあるのに入学は0という極端な学校も生まれています。逆に外から入ってくる生徒数が35名にもなる学校もあります。
もともと、教育委員会は制度導入の理由を「保護者の教育観の変化や通学区域外に通う理由の多様化」と説明してきました。
「希望の部活をしたい」「通学距離が長い」などで校区外通学を望む生徒と保護者の思いが一定満たされる一方で、新たな問題点も浮き彫りになっています。
学校間格差が出来るのでは…
昨年にひきつづき多くの変更希望があった中学校区からは、本来の目的と離れて学校間格差が生じているという不安の声がでています。
中学校は義務教育であり、全ての学校を同じ教育条件で整備することが求められるのに、逆の方向になる危険があることは否めません。
部活がないのなら、指定校の努力と工夫で子どもの希望に添えるよう援助を行うのが教育委員会の仕事ではないでしょうか。
にもかかわらず、弾力化で自由に学校を選んでいいのだとするやり方は、地域の学校を良いものにしよう、地域ぐるみで子どもを育てようと努力する地元コミュニティーの気持ちをそぐことにもなりかねません。
全国的に、通学区域の弾力運用をしている市や町が増えていますが、東京都では校区を取り払って学校を自由に選択させている区もあります。結果、都心部では入学希望の子どもが0という学校も出てきて大きな問題になったことも記憶に新しい出来事です。
少子高齢化の中で、学校を中心とした地域社会をどのようにつくっていくのか、将来に向けて行政に課せられた宿題は重いといわざるを得ません。